2013年4月3日水曜日

ネオシェルの使用感【冬山登山検証】





今シーズンの冬山(雪山)で実際に着て登りまくった最新素材NeoShell(ネオシェル)の性能レポートです!



去年の11月、まだ素材が新し過ぎて実際の使用感の情報がほとんど無い中...ある意味冒険する気持ちで購入したネオシェルのアウター上下。

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今シーズンの冬山はすべてこのネオシェルを着て登って降りてきた。





性能評価する前にまずは見た目から!(一番外側に着るアウターシェルだからコレめちゃ大事!w)

自分が買ったのはRabのストレッチネオジャケットとパンツ、上下ともUSのSサイズ(日本のMサイズ)。自分は身長172cm体重64kgのごくごく一般的な体系。
サイズ感はこんな感じ↓※写真は厳冬期の石鎚山山頂(天狗岳)

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個人的な感想はジャストサイズでした、服自体の形も若干タイトで体の線に沿った綺麗な形でとても気に入ってる。欲を言えばけっこう腕が長めの造りになってて...(イギリスのメーカーだから?)冬季に一番外側に着るハ-ドシェルだから上下とも少し余裕がありますが(中に着込めるように)それも含めてジャスト!!

はい、続いて大事な素材の性能について...
結論からいくと評価はこちら↓
①ストレッチ性★★★★☆②質感★★★★★③強度★★★★☆④重量★★★☆☆⑤防水性★★★☆☆⑥透湿性★★★★☆






①ストイレッチ性(★星4つ)そんなにビヨ~ンビヨ~ン伸びませんが素材が適度に伸びて足上げ・腕上げ時にストレスを感じた事は一度もなし!
ストレッチ性の良さを表す写真がコレ↓ ※伯耆大山弥山よりヤマネチ!

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見よ!ヤマネチのハ-ドな下半身の動きにも全くストレスを感じさせなかったwむしろ『もっと股を開いて腰を落として..私に熱いヤマネチを頂戴よ!』と素材が叫ぶかのごとく動きを妨げませんでしたw






つづいて②質感(★星5つ)凄く良いと思います!ゴアのようなバリバリ感が無く、かといってスエットみたいにダブダブしない。適度な張りがあって服自体のラインが崩れる事が無いのに...しなやか!コレをパジャマにして寝ろって言われたらそれは嫌やけど...wでもジーンズとネオシェルとどちらか着て寝ろと言われたらネオシェル選びますね、はい。


③重量(★星3つ)重さも登山では大事な要素になりますが、はっきり言って他の高性能ハードシェルと変わりません!自分のは上500g・下460gなんで冬用ハードシェルとしてはかなり軽いけど、他の素材も軽量化が進んでてどっこいどっこいですね...(購入時に色々な素材・メーカーのものを見てた時に感じました)だから平均点って事で星3つ。



④強度(★星4つ)優秀やと思います!今シーズン沢山の雪山に行き、滑落停止訓練も尻セードもしました。常にこのネオシェルを着てましたが、現在ビクともしてません!素材に適度な厚みが有り安心感もあります。



⑤防水性(★星3)はい出ました!残りの2つがめちゃくちゃ大事!
防水性はハッキリ言ってゴアテックスには劣ると思います!(これはメ-カ-発表の性能数値でも明らか)しかし、冬山では十分な防水性能はあると思います。実際自分が使用して中まで水分が染みてくることは一度もなかった。ではなぜ星3つかというと、3月(残雪期)の大山で尻セ-ドで長い距離を下った時にお尻部分の素材が濡れました。(水を弾かなくなり、ネオシェルのアウタ-パンツ自体が水を含んだような状態。この状態で気温が氷点下まで下がればバリバリに凍ったと思います)でも中まで濡れる事は無く、防水シェルの機能は充分果たしてたと思います。
昼頃になって気温が上がり雪自体がビチャビチャなっていて、その上を素材を擦りつけて長い距離を滑り降りてきたので....こんな使い方したらそりゃ濡れますよねw
これからの雨の多い季節の使用はどうか?自分は冬山のハ-ドシェルとしての使用しか考えてないから問題ナシ!これからの季節はゴアの超軽量カッパを使うから検証はしません。w
以上の点より★3つとしたけど、とにかく冬山なら全く問題なし!


⑥透湿性(★星4つ)これがこの新素材の最大の特徴だ(長所)!現在、GORE-TEXアクテイブシェルやe-VentやDRI.Qエリ-トなど新素材が沢山出ている中で、もちろん全部着て山に登って試した訳では無いから(そんな金無いわバカヤロ-!)星4つとしましたが、パンツに関しては一度も蒸れを感じませんでした!ちなみに自分が雪山に登る時の下半身のレイヤリングは→メリノウ-ル厚手タイツの上にアウタ-パンツ(ネオシェル)の2枚だけ。この組み合わせで行動中は寒さを一度も感じた事は無いです。逆に暑さを感じて蒸れる事もなし。ハッキリ言って完璧!!最高!!わっしょい!!
しかし、上半身には関しては蒸れを感じた時はありました。行動中に上半身のレイヤリングは→メリノウ-ル薄手の肌着(150g)+薄手のフリ-ス(260g)+アウタ-ジャケット(ネオシェル)の3枚です。ただ、中間着のフリ-スは熱を溜め込む性質のある素材だから評価が難しい...あと、ザックが密着してる背中は通気性ゼロだから常に汗で湿ってます(評価できない)でもレイヤリングに気をつけていればほとんどの場面で快適でした!だから合格点星4つ!!
来期は上半身もメリノウ-ル(肌着)+アウタ-ジャケット(ネオシェル)パタ-ンも試さないとですね。






以上自分なりに冬山でのネオシェル使用実績を元にレポ-トしましたが、全ての点において平均点以上の評価となりました。
もし...今持ってるネオシェルが何かの拍子に無くなったら。自分はまたネオシェルのアウタ-を買いなおして来シ-ズンの冬山に登ると思います。




※あくまで個人的な使用感です。しかし、実際に山に何度も登って感じた事なので参考にできる部分は参考にしてみてください。